1. HOME
  2. ブログ
  3. 下草を育てる環境条件

下草を育てる環境条件

景色や景観を整えていく上で全体の空間に最初は目がいきますが。

近づいていき、その空間に身を置く距離になると、人は心理的に今度は細部に目を向ける様になっていきます。

植栽空間を演出していく際にも同じで、樹木が全体の空間を作り、低木、中木、下草と立体のバランスから最後に下草等の詳細に目を向けていきます。

その為、最後を締める下草の存在というのは景色の中で重要な役割を担っていて、住宅地という限られた空間の中で樹木の間を縫って樹木の下などに、下草を植えていく事が多くなっていると思います。

そんな条件下で下草を育てていくのは、人の手の管理が必要な事もあるでしょう。

落ち葉が落ちる時期であれば、落ち葉掃きだったり、樹木の茂る時期であれば、樹木の剪定による光のコントロール、日々の水やり、1年草であれば、植え替え等です。

庭という小さな空間であっても多種多様な立体構想の庭では、植物達は互いに影響しあい、競争関係になるものもあれば、共生関係になり淘汰されてしまうものまで様々な組み合わせがあります。

それは、種の遺伝子を残していく主に一年草等に多い、種の生存戦略に長けたもの、樹木等に多い、自分の命を守る為の生存競争等、一度人が手を入れて植えたものの中で生き物としての活動がそこに生まれていきます。

日々の変化を下草から読み取っていく。

庭の健康状態とは他ならぬ下草という小さなものから読み取っていくものかもしれません。

関連記事

フォローする