造園と古神道!
久々の雨休み。
椎乃庭便りを書くのにはちょうど良い時間。
思えば更新を怠っている間にも季節が変わり、凍てつくような寒さの中、仕事をしていた事が遠い昔だったかのような暖かな季節がちらほら。
我が家では河津桜が満開を迎え夜の花見を楽しむ今日この頃。
日が昇れば風が起こる、風が吹けば水が動く...。
ひ、ふ、み、よ、い、む、な、や、こ、と
古い数の数え方がこの季節起こっている事を教えてくれているような?
最近の気候を読んでいるようにも感じるこの言葉には何やら深い意味があるような。
桜の花が散るのは寂しいですが暖かくなり寒暖差によって産まれる大風もまた自然な事と納得させてくれる様な言葉でもあります。
この言霊が生まれたであろう縄文時代。
自然崇拝によって全てのものに神が宿るとされ、地上に現れた岩が崇められた。
磐座という日本の歴史上でも代表的な信仰の対象であった。
造園史上でも台地に表現された巨大な石組みは、庭造りの原点ともいえます。
一石、一投、その石を何処に置いたら心地よいのか人の行動が自然に影響を与えまた我々に帰ってくる。
自然素材を扱った仕事に携わる我々造園家にとって古神道の考えは我々造園家の感性に近いものがあるのかもしれません。
全ての人達が今よりももしかしたら暮らし方について考える能力の高かった縄文人達の暮らしは豊かであったりユニークであったり時にシンプルであったり。
もしかすれば食事を採る際の器にさえその頂く命の表現を施していたのかもしれません。
暮らし方も様々な現代社会において生活を楽しむ為に大切なデザイン。
もしかしたら貴方の気に入ったデザインの中にも意味のあるものがあるのかもしれません。