出雲大社千葉総国講社にて石積み工事
令和2年に新しく誕生したこの神社は起伏に富んだ高台に位置していて、まさにこの土地が昔、海と陸の境であったのであろう痕跡のある地形に位置しています。
この土地が長い年月をかけて作られてきた、まさにこの土地を守るべき為に誕生した神社なのでしょう。
私がこれまで携わってきた造園とは、起源を辿れば神社の起源でもある磐座などに結びつきます。
磐座とは縄文時代に、岩等を組んで神事を行っていたとされる場所で、その場所に選ばれた場所は山の頂上付近で平らな場所が選ばれていました。
千葉では、あまり石が無い為、磐座がある場所はあまり見つかりませんが、高台で平地が続く磐座の条件が揃った場所が、この神社にもあります。
神社の本殿の裏に位置するその高台の平地は、現在は国道沿いの為、地形が切り取られてはいますが、竹や笹等が林縁部に生えて、この場所の風の流れを整えています。
そんな静かで落ち着いた場所に、御神木が立っていました。
神社の土地ではないとの事で、しめ縄等はしてないそうですが一目でわかる巨木。
現代の環境で、ここまでの巨木になるには、よほどの環境が整わないと同じ年数をかけたとしてもここまでの成長は難しいかもしれません。
そんなパワースポットのある環境で2月1日より石積みによる土留め工事が始まりました。
着工前に地鎮祭が行われ、造園、神社の起源ともいえる、石を用いての法面の土留め工事が、造園と神社の繋がりを感じる出会いとなりました。